こんにちは、実家の片付けをしている50代主婦のズエです。
実は、実家の片付けで悩んだものの1つが、亡くなった母の服でした。
捨てるには思い出が詰まりすぎていて、かといって自分が着ることもできず、ずっとクローゼットにしまったまま。
そんなとき、試しにメルカリに出品してみたところ、意外にもすぐに売れて驚きました。
この記事では、実際にどんな服が売れたのか、どんなことに気をつけてメルカリに出品したのか、どんな気持ちの変化があったのかを体験談としてお伝えします。
「母の服、どう手放せばいいの?」と悩んでいる方や、メルカリでの販売を検討中の方にとって、少しでも心を整えるヒントになればうれしいです。
母の服を処分しようと考えたきっかけ

自分の服の衣替えをしていた時に、ふと頭をよぎったこと
父の体調と地震対策、実家の片付けを急ごうと思った理由
父が階段を上り下りするたび、胸がざわつく自分に気づきました。
登りはまだしも、降りるときが特に心配。
実家の階段は幅が狭く、私でさえ足を踏み外しそうになることが何度もあります。
母も、かつて階段から落ちてしまったことがあり、それが原因で歩けなくなってしまいました。
88歳の父の身にも同じことが起きたら…。
そう思うと、不安がどんどん大きくなっていきました。
もう一つの理由は、築50年を超える実家の老朽化です。
最近では、電車が通るたびに家全体が揺れるようになり、2階に寝ている私にはその揺れが以前よりも強く感じられます。
「この家、もし地震がきたら持ちこたえられるだろうか」
自分の荷物と父の荷物の重さが、家をさらに圧迫しているような気がして、片付けを急ごうと決めました。
心の整理が進んだとき「母が喜ぶ形で手放したい」と思った
母が亡くなってから、私は体調を崩し、仕事のストレスも重なって適応障害と診断され、現在は休職中です。
そんな中、実家に戻って片付けをしながら、少しずつ体調を整えてきました。
綺麗好きだった母のことを思いながら、1回1箇所ずつ片付けを続けることで、少しずつ心の整理も進んでいったように思います。
最初は手が止まってばかりだったのに、次第に泣く時間が減っていき、「母の遺品を、母が喜ぶ形で手放したい」と思えるようになりました。
実家は裕福ではなかったから、母は服を大事に着ていた。
その服が、また誰かに使ってもらえて、少しでもお金になるなら、母もきっと嬉しいはず。
私はそう感じました。
そう思って、私はメルカリに出品することにしたのです。
私が、メルカリに出品する前にしたこと4選

私が「メルカリに出す服」と「手元に残す服」をどうやって選んだか、そのときの基準をご紹介します。
最初に、全部洗濯してみた
母が亡くなって、今年で三回忌を迎えます。
服は、母が生きていた頃のまま、プラケースにきちんと収納されていました。
けれど、時間が経つうちに、どこか薄汚れているようにも感じて…。
母の匂いが残る服たちを、そのまま手放すことはできませんでした。
それに、「もし母が戻ってきたとして、汚れたままの服では悲しむかもしれない」と思ったんです。
そこで、思い切って全部の服を洗濯してみることにしました。
「自分が着られるかどうか」で仕分け
次に、洗濯してきれいになった服を「自分が着られるかどうか」で仕分けをしました。
というのも、母の服を私が着ることを、父が「母も喜ぶよ」と言ってくれたからです。
母と私は体のサイズが違うので、着られるものはほんの少ししかありませんでした。
でも、家の中で過ごすときに着られる服は、できるだけ着ることにしました。
次に「状態」で4つに分けてみた
・「これお母さん着てたっけ?」と思うくらい新品同様のもの。
・「たぶん、3回くらいは着たかな?」というもの。
・「これはかなり着てたな〜」とわかる、使用感があるもの。
・そして、名前が書いてあるもの。
こんなふうに、状態ごとに4つに分けてみました。
きれいだけれど自分では着られないものをメルカリに!
新品のようにきれいな服を見て、「これなら、誰かに着てもらえたら喜んでもらえるかもしれない」と思いました。
このまま保管していても、いずれは経年劣化してゴミになってしまう…。
兄弟は弟だけなので、服の処分は私の判断に任されています。
だったら、誰かに大切に着てもらえるほうが、母も喜ぶはず。
そう思い、思い切ってメルカリに出品することにしました。
出品時に気をつけたポイント
写真は「調整」で色味を補正
メルカリに出品するとき、撮った写真の色味が実物と違って見えることってありますよね。
そんなときは、写真の「調整」機能で色味を整えるのがポイントです。
まず、撮影した写真をタップすると編集画面に切り替わります。

そこで「加工」をクリックすると「調整」という項目が表示されるので、そこを選びましょう。
あとは、「明るさ」「彩度」「暖かみ」などのスライダーを少しずつ動かしながら、なるべく実物に近い色になるように調整していきます。
服の色がしっかり伝わるように意識することで、購入してくれる人にも安心感を持ってもらえますよ。
説明文には「母の遺品」とは書かず、状態を丁寧に記載
母の遺品と書かずにシニアやレディースと書き、半袖シャツ 花柄トップス。
また、数回着用しました。素人目線ですが、目立った傷や汚れはないと思います。
中古品ということをご理解いただいたうえでご購入をお願いしますなどとしました。
サイズ表記はしっかりと
細かい部分ではありますが、トップスについてはLサイズ表記のほか、身幅・前丈・背丈・肩幅・袖丈・袖幅・襟まわりなどをメジャーで実際に測って記載しました。
スラックスについては、サイズ、ウエスト平置き採寸、太めのウエストゴムで64cm〜70cmまで、股上、股下、を測り記載しました。
購入前にサイズ感をイメージしやすくなるよう、できるだけ丁寧に記載することが大事です。
送料込み・匿名配送で安心感をプラス
送料はこちらで負担し、購入者さんにとってわかりやすい「送料込み」の設定にしました。
さらに、配送方法は匿名配送を選んでいるので、お互いの個人情報が守られ、安心して取引していただけます。
私自身も、顔が見えないやり取りだからこそ、少しでも不安を減らしたくて、できる配慮はしっかりと行うようにしています。
出品後にしたこと&売れるために意識した工夫

出品して放置では、なかなか売れないことも!
検索で上位表示されているか調べる
商品が売れるためには、まず「見てもらうこと」が大前提です。
私は以下のような工夫をして、検索での表示を意識していました。
- 出品後に、自分の商品が検索結果に表示されているかチェック
→ 表示されていない場合は対策が必要! - 他の上位表示されている出品者の文面をチェック
→ タイトルや説明文に足りないキーワードがあれば追加
例:「シニア」「レディース」に加えて「ミセス」など - 価格を見直して変化をつける
→ いったん少し値上げしてから、100円ずつ値下げしていくと、再表示されやすくなる - 出品後に放置しないことが大切!
→ 定期的に見直さないと、他の商品に埋もれて売れにくくなる
出品タイミングや時間帯も工夫してみた
「いつ出品するか」でも、商品の反応が変わることに気づきました。
- いろいろな時間帯で試してみた結果…
→ 夕方に出品したときの方が「いいね」がつきやすく、反応が良い印象でした。 - 値下げするタイミングも大事!
→ 平日よりも「金・土・日曜の夜」に値下げをしたほうが売れやすかった気がします。 - 夜の時間帯は利用者が多い?
→ 通勤・家事が終わった後の時間は、アプリを見る人が増えるのかもしれません。 - 売れた後のメッセージのやり取りも丁寧に
→メルカリでは顔の見えないやり取りだからこそ、購入後のメッセージも大切にしました。 - 「ご購入ありがとうございました」の一言でも安心感に
→ 丁寧な対応は、相手の不安を減らし、気持ちの良い取引につながります。 - メッセージの送信はとっても簡単!
→ メルカリの「購入後の挨拶」「発送済み連絡」や「顔絵文字」など、ボタンひとつで自動入力される機能もあるので、手間もかかりません。 - ちょっとした気遣いで高評価にもつながる
→ 最後まで丁寧にやり取りすることで、相手から「またこの人から買いたい」と思ってもらえることも。
実際に販売してみて気づいたこと

手元に残った服を見直してみたら、
売れなかった服に、母との大切な思い出が詰まっていた
販売できなかった服を見て、ふと気づいたんです。
それらは、母がよく着ていた、私の記憶の中にある「母らしい服」ばかりでした。
私がそう感じるということは、父もきっと同じように思っているはず。
だからこそ、無理に処分せず、プラケースの空いているスペースに入る分だけは残すことにしました。
母があまり着ていなかった服は売っても罪悪感はなく、
むしろ、残った服には母の思い出がぎゅっと詰まっているように思えて…。
「父が亡くなったあと、ゆっくり手放せばいい」と思えるようになったんです。
今は、全部を急いで処分するのではなく、父の気持ちも考えながら、
大切に向き合っていこうと思っています。
売れたことで得られた気づき
売れたことで私の気持ちも変化していきました。
「必要としてくれる人がいる」ことがうれしかった
母の服が売れるたびに、「誰かが必要としてくれたんだ」と実感できて、とても心が温かくなりました。
思い出のつまった服をただ捨てるのではなく、誰かの役に立つ形で手放せたことは、自分の気持ちの整理にもなりました。
母の服がまた誰かの日常で活躍できること。
それが何よりもうれしかったです。
モノを手放す=思い出を手放す、ではなかった
最初は「母の服を手放すなんて、思い出まで失うようで怖い」と感じていました。
けれど、いざメルカリで出品してみると、不思議なことに、悲しさよりも「ありがとう」という気持ちがわいてきたんです。
手放したのはモノであって、母との思い出はしっかり心の中に残っていました。
むしろ、ひとつひとつの服を見ながら思い出を振り返る時間ができたことで、母との記憶がより鮮明になった気がします。
気持ちの整理にもつながった
メルカリに出品するたびに、服を一枚一枚手に取って「これはいつの服だろう?」「どこへ着て行ったんだっけ?」と母の姿を思い出しました。
最初はつらくて涙がこぼれたけれど、何度か繰り返すうちに、その作業がまるで心の整理のように感じられるようになったんです。
これはあんまり着てないから処分してもいいよね?と母に話しかけているような気持ちで、メルカリに出品するものを決めていきました。
遺品の服をどうするか悩んでいる人へ伝えたいこと

焦らなくて大丈夫です。
少しずつ、時間とともに向き合っていけばいいと思います。
無理に捨てなくてもいい、選択肢は「売る」もある
遺品整理というと、「早く片づけなきゃ」「捨てるしかない」と焦ってしまいがちですが、無理に手放す必要はありません。
手放せない気持ちがあるのは当然ですし、無理して捨てると後悔することもあります。
私の場合、「売る」と決めたことで、少しずつ気持ちが整理されていきました。
誰かが「必要」として迎えてくれることが、ものすごく救いになったんです。
「売るなんて…」と思う方もいるかもしれませんが、それは決して悪いことではありません。
大切な思い出を、自分なりの形で手放していくための、ひとつのやさしい方法です。
服が誰かのもとでまた生きる、「ありがとう」と思いながら手放せた
母が大切にしていた服をどうしようかと悩んでいた頃、私は「それを手放した瞬間、母を失ったときのあの深い悲しみがまた押し寄せてくるようで」怖くてなかなか踏み出せませんでした。
でも、それを「処分」ではなく、「感謝を込めて送り出す」と考えると、気持ちの持ち方が少し変わってきます。
一枚一枚にそっと「ありがとう」と声をかけながら出品し、「誰かがまた着てくれたらうれしいな」と思えたとき、服たちが新しい命をもらったような気がしました。
思い出は手元に残らなくても、心の中にはちゃんとある。
「売る」という選択は、決して冷たいものではなく、思い出をやさしく未来へとつなげる行為でもありました。
毎年、少しずつ、さよならしようかな
母の服を前にすると、どうしても手が止まってしまいます。
「これはまだ手放せないな…」そんなふうに思う服もたくさんあります。
でも、それでいいのだと思いました。
無理に急ぐことはないし、「今はまだ置いておきたい」と感じる気持ちも、大切にしたいからです。
だから私は、毎年少しずつ、心のタイミングに合わせて「さよなら」をしていこうと決めました。
春の衣替えの時期、命日の前後、ふとしたときに「今なら手放せるかも」と感じた服から、ひとつずつ。
思い出は急に片づけられるものじゃないからこそ、自分のペースで向き合っていけばいいんですよね。
少しずつでも前に進めたら、それはきっと「大切にしている証」になるはずです。
実家の片付けで学んだ、心の整理の仕方

私の気持ちも前向きに!
モノを整理すると、気持ちも少しずつ整理される
実家の片付けは、ただの「掃除」や「断捨離」ではありませんでした。
不思議なことに、少しずつモノを手放していくうちに、自分の気持ちも整理されていくのを感じました。
モノを通して、母との時間を振り返り、感謝を噛みしめる。
そして、「今の自分に必要なものだけを残す」と決めることで、前に進む力が生まれました。
整理するのはモノだけじゃなく、自分の気持ちなんだな
そんなことを、実家の片付けから教えてもらいました。
「取っておくもの」「手放すもの」の判断がつきやすくなった
はじめのうちは、「全部取っておきたい」と思っていた私。
けれど、少しずつ片付けを進めるうちに、不思議と自然に判断できるようになっていきました。
母に話しかけるようにして手に取ると、「もう、それはいらないよ」と言っているように感じることがあります。
そんな感覚に導かれて、迷いながらも「取っておくもの」「手放すもの」の線引きが、少しずつ自分の中で明確になっていきました。
この感覚は、実家のモノだけでなく、自分の持ち物にもじんわりと広がっていったのです。
このままではいけないな…と思い、今度は自分の持ち物にも目を向けてみることに。
思い出に背を向けず、丁寧に向き合えた
母の服を一枚ずつ広げるたび、懐かしい日々や言葉がよみがえりました。
それらを無理に断ち切るのではなく、「ありがとう」と心でつぶやきながら向き合えたことは、私にとって大切な時間でした。
売れたことが、心の後押しになった
どなたかの手に渡り、また新たな時間を刻んでいく…。
そう思えたとき、私の中のさよならのかたちが少しやわらかくなった気がします。
買ってくださった方からの「素敵なお洋服でした」というメッセージに、心がじんわりと温まりました。
同じように悩んでいる方の参考になればうれしいです
大切な人の遺品は、そう簡単に手放せるものではありません。
でも「全部捨てなくてもいい」「少しずつでもいい」と思えたことで、私は前に進むことができました。
この経験が、どこかで立ち止まっている誰かの心を、そっと軽くする一助になればうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また次回のブログでお会いしましょう!
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